写真集『芦屋桜、咲く。Ashiya Sakura, 30 Years After』
2025.1.17
阪神淡路大震災をテーマにした写真集『芦屋桜、咲く。Ashiya Sakura, 30 Years After』を蒼穹舎から出版しました。
2025年1月17日。阪神淡路大震災から30年の節目です。1995年当時は博報堂の関西支社勤務で芦屋の生家で生活していました。あの日、激震の中でタンスの下敷きになり死を意識したことは忘れもしません。これまで震災から10年ごとに写真集を出版してきました。2005年「一年後の桜」(蒼穹舎)、2015年「芦屋桜」(ブックエンド)、そして今回です。
被災地では歳月と共に震災を語り継ぐことの難しさを多くの人が感じています。僕は、故郷を震災前の1991年から撮り続けてきましたが、3冊の写真集を出版してきて実感していることは、芦屋という町が、生まれ育った「少年の町」だったのに、一瞬にして「被災の町」になり、いつの間にか多くの人が訪れる「桜の町」になっていたということです。これは、「生かされた命で今を精一杯生きよう」「例えば自然が伝えてくれる季節の移ろいを楽しみながら」「例えば育んできた社会的意識による行動をしながら」、という理解に至っています。
内容は2021年にデジタルカメラのHasselblad907X CFV II 50CにXCD4/45Pという標準レンズ1本を付けて撮り溜めたもので、4年間で芦屋市内を約20万歩、約170kmを撮り歩きました。ちなみに芦屋市は面積が約1,857ha、東西約2.5km、南北約9.6kmの小さな町です。
版元の蒼穹舎と写真集専門ネット販売「写々者」で販売開始しました。一般書店には流通しません。
全モノクロ作品で104ページ、税抜価格4,000円です。
どうぞよろしくお願い致します!